2026年8月11日、山の日。
お盆を前にした休日に、ふと「45歳までにマネジメント経験を積んでおかないと、その後の会社員人生が厳しくなる」という趣旨の記事を目にしました。
これから管理職になる可能性がある20代・30代に向けて、
「管理職は大変だからなりたくない、と簡単に考えない方がいい」
と伝える意味では、確かに一理あると思います。
でも、40代になり、すでに出世競争から脱落した側から読むと話は違います。
私は万年係長。
今から管理職になる可能性は高くありません。
「45歳までに管理職経験がないと、その後が厳しい」
そんな言葉は、これから選択できる人へのアドバイスであると同時に、すでに選択肢が狭くなった人間にはかなり重い言葉でもありました。
この記事では、そんな記事を読んで感じたことと、40代で管理職経験がない会社員は、本当にもう手遅れなのかを改めて考えてみます。
45歳で管理職経験がないと本当に厳しいのか?
結論から言えば、
「管理職経験がない=会社員として価値がない」ではありません。
40代の転職では管理職・マネジメント経験を求める求人がある一方、すべての仕事で管理職経験が必要になるわけではありません。
専門性、実務経験、プロジェクトを進めた経験、後輩の指導、業務改善など、役職以外にも積み上げてきたものはあります。
ここは私自身、悲観的になりすぎていた部分かもしれません。
ただし、20代・30代と同じように、
「これから育ててもらえばいい」
というポテンシャルだけで勝負することが難しくなってくるのも現実でしょう。
だから40代では、
「課長になれなかった」
という事実だけを見るのではなく、
「では、自分はこの20年間で何ができるようになったのか」
を棚卸しする必要があるのだと思います。
「45歳までに管理職経験を」の記事が私に刺さった理由
なぜ私は、この記事を読んでここまで落ち込んだのか。
それは書かれていた内容そのものより、
自分でも薄々感じていたことを言葉にされたから
だと思います。
大学を卒業して会社員になり、20年弱。
同期や後輩が昇進していく中で、私は係長のままです。
どれだけ取り繕っても、
「会社員として成功したのか?」
と聞かれれば、胸を張って「成功した」とは言えません。
管理職になれなかった。
出世競争にも負けた。
若手の頃に思い描いていた40代とは、ずいぶん違うところにいます。
だからこそ、
「45歳までにマネジメント経験がないと厳しい」
という言葉が、単なるキャリア論としてではなく、自分自身への評価のように感じてしまったのでしょう。
「管理職になれなかった=20年間が無価値」なのか?
最初に記事を読んだとき、私はこう思いました。
「自分の20年弱のサラリーマン人生は、何も生み出さなかったのではないか」
でも、少し時間を置いて考えると、それは極端な結論でもあります。
会社員としての評価と、人間としての価値は別物です。
さらに、会社員として考えても、
役職だけが20年間の成果ではありません。
係長として仕事をしてきた。
後輩と仕事をしてきた。
上司と部下・後輩の間に入ることもあった。
うまくいかなかった仕事もあれば、それでも処理してきた仕事もあります。
管理職という肩書きがなくても、20年間働いていれば、自分では当たり前になっていて気づいていない経験もあるはずです。
問題は、それを私自身が、
「課長になれなかったから全部ゼロ」
と評価してしまっていることなのかもしれません。
40代になって「これから」を考えるために読んでみたい本
40代になると、20代の頃のような「とにかく上を目指す」というキャリアだけではなく、
「残りの会社員人生をどうするのか」
という視点も必要になってきます。
私のように「このままでいいのだろうか」と考えている人なら、40代以降のキャリアや長い人生の働き方を扱った本を読んで、一度会社の外から自分の人生を考えてみるのも一つの方法です。
お盆休みの「引き継ぎ」で感じた虚しさ
そんなことを考えていたところに、さらに少し堪える出来事がありました。
お盆は上司の課長が休みます。
その課長が出社する日から、今度は30歳の主任がお盆休みに入ります。
そこで課長から、
「私が休んでいる間の○○さん(30歳主任)の業務について、引き継ぎをよろしく」
と言われました。
若い係長なら、
「将来課長になるための経験」
として受け止められる仕事なのかもしれません。
でも、管理職への道がほぼ見えなくなった私には、どうしてもそう思えませんでした。
責任のある仕事は任される。
でも、役職は上がらない。
この状態が続くと、
「これは経験なのか、それとも単に便利に使われているだけなのか」
と考えてしまいます。
この感覚は、万年係長になってから強くなりました。
それでも40代からできることはある
では、このまま、
「出世できなかった。終わり」
で会社員人生の後半を過ごすしかないのでしょうか。
私はそうはしたくありません。
管理職になる可能性が低いのであれば、管理職とは違う方向で自分の価値を作る必要があります。
例えば、
- これまでの仕事を棚卸しする
- 専門性として説明できるものを探す
- 後輩指導やプロジェクト経験を言語化する
- 資格やスキルを身につける
- 社外で通用する市場価値を確認する
- 転職する・しないにかかわらず求人を見てみる
- 会社以外の収入源を少しずつ作る
こうしたことは、40代からでもできます。
重要なのは、
「課長になれなかった自分」を変えることではなく、「課長になれなかった自分がこれからどう生きるか」を考えること
なのだと思います。
会社だけに人生を預けないという考え方
今回の記事を書きながら、改めて考えたのが、
「会社での出世だけを自分の価値の基準にしなくてもいいのではないか」
ということです。
会社での役職。
転職。
副業。
資格。
ブログ。
これらを別々に考えるのではなく、会社以外にも少しずつ自分の選択肢を作っておけば、「課長になれなかった」という一つの結果だけで人生全体を評価する必要もなくなります。
自分の市場価値を一度確認してみる
そして、40代になった今、一度やっておいた方がいいと思うのが、
会社の外から自分を見てみること
です。
私は会社では係長です。
では、転職市場ではどう評価されるのか。
自分が当たり前だと思っている20年近い経験に、別の会社では価値があるのか。
逆に、本当に武器になるものがないのか。
これは社内にいるだけでは分かりません。
だからといって、
「すぐに会社を辞めて転職しよう」
という話でもありません。
転職するかどうかを決める前に、求人を見たり、自分の経歴を整理したりして、
「45歳の自分にはどんな選択肢があるのか」
を知るだけでも意味があると思います。
「40代・管理職経験なしでも、まず自分にどんな求人があるのか確認してみる」
転職する気がなくても職務経歴書は作ってみたい
もう一つ、今回をきっかけにやってみたいのが職務経歴書の作成です。
20年近く働いていると、
「自分には何もない」
と思いがちです。
でも、
- 何人と仕事をしてきたか
- どんなトラブルを処理したか
- どんな改善をしたか
- 後輩に何を教えてきたか
- どんな案件を任されてきたか
まで書き出してみれば、見え方が変わるかもしれません。
それでも何もなければ、その時初めて、
「これから何を身につけるか」
を考えればいい。
何となく「自分には価値がない」と考え続けるより、その方が具体的です。
転職だけでなく「副業」という選択肢も考える
もう一つ、私自身が実践しているのが、会社以外の活動を持つことです。
このブログもその一つです。
いきなり会社員の収入を超えるような副業を目指す必要はありません。
でも、
「給料と役職だけが自分のすべてではない」
と思えるものが一つあるだけでも、会社との距離感は変わってきます。
45歳、出世競争に負けても人生まで負けたわけではない
正直に言えば、この記事を書いている今も、
「管理職になれなかったことなんて全然気にしていません」
とは言えません。
気にしています。
後輩が昇進すれば悔しい。
課長から管理職のような仕事だけ頼まれれば、むなしくなる。
「45歳までに管理職経験がないと厳しい」と書かれていれば、やっぱり刺さります。
それでも、
管理職になれなかったことと、これからの人生に価値がないことは同じではありません。
会社員人生の前半戦では、私は出世競争に負けました。
だったら後半戦では、同じ競技だけで勝とうとしなくてもいい。
専門性を作る。
資格を取る。
転職市場を知る。
ブログを書く。
会社以外にも自分の居場所を作る。
まだできることはあります。
まとめ|「45歳で管理職経験なし」を人生の最終評価にしない
「45歳までに管理職経験がないと厳しい」
その言葉を見て、私はかなり落ち込みました。
そして一瞬、
「20年近い会社員人生は無価値だったのではないか」
とまで考えました。
でも、45歳は会社員人生の最終日ではありません。
管理職になれなかった事実は変えられなくても、
これから何を積み上げるかは変えられます。
私はまだ完全に気持ちを切り替えられているわけではありません。
だからこそ、このブログでは、出世競争から脱落した40代会社員が、その後どう生きていくのかをこれからも書いていこうと思います。
もし同じように、
「40代になったのに管理職経験がない」
「後輩に抜かれた」
「自分の会社員人生に意味があったのか分からない」
と感じている人がいたら、まず自分の20年間を書き出してみる。
本を読む。
求人を見る。
資格を調べる。
副業を始めてみる。
何でもいいと思います。
会社の役職とは別の物差しを、一つずつ増やしていく。
今の私にできるのも、そこからなのだと思います。
「転職するかどうかは決めなくていい。まず45歳の自分にどんな選択肢があるのか確認してみる」



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