私が本書を手に取った理由
頑張っていい大学(旧帝国大学)に入り、大企業(優良企業/5ちゃんねるの就職偏差値だと商社より少し下だったイメージ)に入った私。
業務の飲み会も張り切り、本社の経営計画策定部署でも深夜残業も厭わず働き続けてきました。
うつ病に罹患してからは、同期・後輩が管理職になるなか、係長どまり。
評定は5段階中上から2番目なので、おそらく「うつ病」歴が昇進できない理由なのだろうと推測。
閑職に追いやられているわけではなく、今でも毎日24時弱まで仕事。
成果主義へと移行し、適正評価・「人財」重視を標榜し始めた弊社。
悶々とする気持ちの中、「運よりも実力よりも勘違いさせる力」というワードに惹かれ、
本書を手に取ってみました。
本書概要
本書は、「分裂勘違い君劇場」というのべ数百万人に読まれたブログの著者の処女作。
頁数は多いですが、著者の概要説明→男の子・女の子等の会話→絵やグラフ等の挿絵→著者まとめ
という構成になっており、通勤電車の中でもサクサク読むことができます。
いわゆる、「錯覚資産」の重要性の周知とその活用について記載している本。
どうしても人は錯覚するよね
過去の実例・実験を上げたうえで、模擬的な質問・設問を読者にやってみさせることにより、
人間は公平・公正を意識していても、錯覚をもってしまうことを実体験させてくれます。
どうしても学歴・過去の経歴・実績等を前提に人は判断・評価しがちになることを
改めて認識させてくれます。
錯覚資産とは
本書では錯覚資産の定義は明確には定めていないが、過去のその人の
成功体験(学歴・社歴・ブログの読者・Twitterのフォロワーの数)等の
「客観的に見えると思われる」成果と定義しているようだ。
では錯覚資産(過去の成功体験)がない人はどうすればよいか
本書は実は、錯覚資産の重要性、人は勘違いしてしまう、ハロー効果大事だよねという
ことを言い方を変え、題名を変え、繰り返し警鐘してくれますが、
では錯覚資産がない人が錯覚資産をつくる(増やす)にはどうすればいいのかという点は
あまり記載が少ないのが正直な所です。
自分の事を思い浮かべてくれる人をいっぱい作っておく(顔を広げる)、
小さな成功体験でもいいので数うちゃあたる系(成功体験のネタを作る)といったこと程度。
出世コースから外れた中年サラリーマンの私が錯覚資産を活用しようと思った事(本書読んだ後のアクション)
学歴・業務歴以外の錯覚資産をつくろう(ベタだけど資格取得・技術習得)
入社時に最大限活用した錯覚資産である学歴。
30代後半にもなるともはやそれは錯覚資産としての価値は失われてしまっている。
本来なら、30代後半の課長クラスだと、これまでの経験で獲得したであろう社内限定の
錯覚資産(〇〇の業務を仕切っていた、営業部・支社で●●を一番売った等)が
あるはずですが、そんなものも私にはありません。
20代後半の時に、支社で営業2位になり、本社に招聘された後、うつ病になったので、
私には負の錯覚資産(うつ病休職者、メンタル耐性なし)しかない私・・・。
ベタだけど、客観的と思われる資産である「国家資格」の取得か
プログラミングの資格を取得が「錯覚資産」の構築には手っ取り早い。
大企業でも一目置かれる国家資格(おすすめ)
①弁護士・医者・会計士
弁護士・医者・会計士は当然一目置かれますが、
なんでその資格を持ってうちの会社にいるの(会計士除く)と思われます(というか取得大変)
②不動産鑑定士・弁理士等
取得者は弊社にいますが、特殊部門・技能として重宝されているようです。
(これも取得時間かかりますよね)
③簿記・toeicは若手の間に取得(義務と目標)が推奨されていますが、30代後半になって
アピールしている人はあまりいない(学歴と同じ)
会社人間で国家取得(とくにホワイトカラーの事務職)は実はあまり直接的には出世に
寄与はしないのが現状かも。
④社労士・行政書士
行政書士は微妙ですが、社労士の資格取得者は社内で「あの人社労士持ってるらしいよ」と
「あの人、東大出身らしいよ」みたいな会話にたまに上ります。
人事部に行かないと社労士の資格は活かせないと思いますが、「資格取得時間×錯覚資産」
という観点では社労士はお勧めかも。
資格取得が無理なら明るいイメージをつくろう
資格取得が難しい、時間がかかるなら、まずは自分のイメージから変えていこう。
資格取得よりも実はセルフイメージの変更がより難しいのは記載している私が
一番わかっています。
上司・先輩に怒られ(諦められ)、後輩に抜かれ、自己肯定感がゼロになり、
自己否定感ばかり募る会社員生活。
そんな会社員生活でセルフイメージを前向き・明るく帰ることが簡単にできればそもそも悩まない
よという声が聞こえてくるようです。
気落ちしながらも私がやろうとしている(やっている)ことを紹介します。
見た目・外面だけでもなんとか明るくする(自信があるように見せる)
やはり暗い人より明るい人の方が空かれるもの。
同じ仕事ができない出世コースの落ち目の中年男性でも「暗い人」より
「明るい人」の方がまだ好かれるもの。
明るくできないなら、少なくとも後ろ向きな発言は「言わない」
心では泣いていても顔では少なくとも明るく・前向きな事を言おう。
明るい言葉・前向きな言葉が言えないのは分かります。それなら少なくとも
周りが嫌な気持ちになる「後ろ向きな発言」は「言わない」でおこう。
「言わない」ならだれでも可能。
昔明るかった私は暗くなった今でも心配してもらっています(反省と過去の錯覚資産)
20代前半~後半で支社で営業成績抜群だった頃、本社へ栄転したすぐの頃の私は
自己肯定感に溢れ、明るかったようです。
その頃を知っている後輩からは、●●さん最近元気ないですけど飲みに行きましょう。
その頃を知っている先輩からは、●●大丈夫かとよく声をかけて貰えます。
自己否定感に溢れていた私は、昔の私を知っている人と会いたくはなく、飲みに行きたくも
なかったのですが、飲みに行くと本当に今の私を心配してくれているんだなぁと思いました。
明るかった過去の私の錯覚資産がここで生きてきているのだと思います。
発言するときはゆっくり・大きな声で
自己否定感ばかり募り、自信を失った私は説明するときは小さな声で早口になってしまいます。
何か言われたらどうしようと自信がないからです。
オドオド、早口で話す人の説明を聞いて納得する人がいるわけがない(どれほど中身がよくても)
ゆっくり・大きな声で話すようにするだけで自信があるように見えます。
社内の偉い人、仕事ができると言われる人の話を聞いていると
当たり前の事をいかに自分が整理したと自信満々に話しているだけという事に気づきました。
社内を歩くときは胸を張って歩こう
自分は社内で価値のない人間だと思い続けているとどうしても廊下の端の方を下を向いて
トボトボ歩きがち。そんな姿がさらに「負の錯覚資産」を増大させてしまいます。
弊社の役員たちは廊下の真ん中を胸を張って堂々と歩いています。
自分に自信になくとも胸を張って堂々と歩こう。
形から入ることで心がついてくるということもあると思います。
白い巨塔の財前先生も総回診の時に廊下の真ん中を
堂々と胸を張って歩いていますね。
この記事を書きながら、坂本九の「上の向いて歩こう」を聞いていました。
上を向いて歩こう、涙がこぼれないように。幸せは雲の上に、幸せは空の上に・・・。
いい歌詞だなぁ。
明るいイメージを作りつつ、その間に中身を磨こう(成功体験)を積もう
形から入って明るいイメージ(正の錯覚資産)を蓄積。
その間に自分自身の自己肯定感を高めよう。
自己肯定感の高め方は色々あると思いますが、やはり資格取得や
ブログ作成・読書・朝活等の成功体験を積んでいくのがベストだと思います。
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