帝国陸軍師団変遷史(藤井非三四著)

うつ病再発防止に向けたサラリーマン生活

 サラリーマン生活を通じ、今の日本の会社は、旧日本軍の体質を継承しているとの認識に至り、図書館で旧日本軍関係の書籍を見ていた際に発見した本。藤井非三四氏著。2018年6月1日に初刊。

大人の読書感想文

 250頁の本文に対して、参考資料として各師団の編成表や歴史が80頁もついています。旧日本陸軍の師団の変遷史が学術的に価値があるのかは、素人の私にはわからないですが、旧日本軍の師団について調べるには抜群の一冊だと思いました。

 旧日本軍の話なので、太平洋戦争やせいぜい日中戦争の頃がメインと思いきや、明治維新の御親兵や鎮台の話から始まり、日清・日露戦争等の話も充実していました。

 旧日本軍は太平洋戦争末期のイメージが強いからか、装備の近代化は遅れているが、人員は十分(赤紙1枚)といったイメージでしたが、実際は、今の自衛隊と同じく人員不足(師団数が戦略上必要な数に合わない)だったようです。

 そのため、師団隷下の連隊を入り繰りして、師団数を増強させるなどの涙ぐましい努力もしていたことが印象的でした。

 サラリーマン目線からの感想

 本書で冒頭から一貫して言われていることは、日本やドイツは、郷土連隊主義(同じ地区(郷土)から連隊を構成する。つまり同じ地区出身者が同じ小隊・中隊等にいる)であり、これが日本軍の精強の由来といった事。

 たしかに、同じ地区・地域出身者が一つの部隊に集まっていれば、方言も同じであるし、共通の話題もあり、まさに同じ釜の飯を食った仲間という感じで連帯感は強まり、士気も上がるのだろうなと思いました。

 ただ裏を返せば、除隊後も同じ地区にいるわけで、除隊後の事も考えると相当、お互いに気を使ったり、村社会がそのまま軍隊に持ち込まれたりと今でいうブラックな面も相当あったのだろうなと思いました。

 所謂、今でいう社会人デビューが許されず、また退職後も会社の人間関係に縛られる事のさらなる強化版と考えると、やはり、昔の日本軍はブラック企業だな・・・。

 弊社でも退職後の人間(再雇用や嘱託ではなく、完全に会社で働かない)のOB会の幹事等が支社単位で役割があり、意味が分かりません。単なるOB同士の交流なら、自分たちで勝手に実施すればいいのに、なぜ現役社員が業務時間中等に片手間とはいえ対応しないといけないのでしょうか・・・。

 

コメント

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