【JTCの深淵】『詰め腹』を切らされる万年係長。組織の不条理を「誤差の範囲」と笑い飛ばすまでの夜

【40代の生存戦略】組織の不条理とキャリア再構築

 サラリーマンを続けていれば、理不尽なことは多々あります。しかし、周りから見て「出世競争から脱落した」と明確にわかる立場になると、その不条理は加速します。お金や人望は回ってこないのに、「責任」だけが正確に押し付けられてくる。そして、トラブルが起きた瞬間に周りの人間は言葉通りサーッと引いていく。

今回は、私が経験した「責任転嫁の全記録」と、その夜に見つけた小さな救いについて綴ります。

始まりは一本のクレーム電話。突きつけられた2つの選択肢

 事の始まりは、昨年納品した製品の一部に対する取引先からのクレームでした。事実確認のため、まずは「期限の利益」を喪失させて時間を稼ぎ、関係部署と緊急打ち合わせを設定しました。

 現場の意見は「厳密にはこちらに落ち度があるが、普通の取引先なら許容範囲」という微妙なもの。私は会議で2つの案を提示しました。

  • 案の1:ミスを認め、謝罪して修正する
  • 案の2:「間違えではない」と主張し、突っぱねる

 私は謝罪の手間を考え、案の2に賛成しました。そして、最終的に案の2(突っぱねる)を選択したのは、課長でした

激怒する取引先。電話越しに聞こえた「課長の裏切り」

 しかし、事態は最悪の方向へ進みます。取引先の役員から激怒の電話がかかってきたのです。

 罵倒され続けた私は、最後には課長へバトンタッチしました。電話口から聞こえてきたのは、課長の平謝りする声。そして、信じられない言葉でした。

「担当が失礼なことを言いまして……」「担当が、担当が……」

 取引先の怒りを収めるために、また次のステップを考えて部下を悪者にする。これはJTCに限らず、よくある光景かもしれません。またそのような対応も場合にはありかもしれません。そのため、私もその時は「課長の立場ならそう言うしかないよな」と、どこか冷めた目で見ていました。

かめ
かめ

まぁ課長の立場だとそういうしかないよな~

「今の会社で『責任を押し付けやすい駒』として扱われていても、別の場所ではあなたの調整能力が『宝』になるかもしれません。外の世界のモノサシを一つ持つだけで、上司の裏切りも『誤差の範囲』に変わります」

書き換えられたストーリー。社内でも「私の責任」へ

 本当の絶望は、その後に訪れました。部内への報告において、事件のストーリーは以下のように捏造されていたのです。

  1. 取引先からクレームが入る
  2. 会議にて、課長が反対したにもかかわらず、私が「突っぱねる案」を強行した
  3. 取引先役員からの激怒を、課長が華麗にさばいた

 部長からは「今後は気をつけてね」と冷たく釘を刺され、最後には課長から「部長は君のことを考えて怒ってくれているのだよ」という、ありがたい(空虚な)お話をいただいて幕を閉じました。

 その瞬間、周りの同僚たちがサーッと引いていくのが分かりました。事務手続きを淡々と進める派遣さんの言葉だけが、静かな室内に響いていました。

部長
部長

今後は気を付けてね

 最後に課長からありがたいお話を聞いて終わり。

課長
課長

部長は君の事を考えて怒ってくれているのだよ

 周りの人がサーッと引いていくのが明確にわかりました。

派遣さん
派遣さん

かめさん、通勤費の精算の補助資料が間違っていました。差し替えてください

 その場の空気を知らない派遣さんの発言が耳に残っています。

なぜ、これほどまでに辛いのか。その正体は「希望の欠如」

 帰宅の途につきながら、自分に問いかけました。この程度のトラブルで会社を首になるわけでも、減給になるわけでもない。なぜ、これほどまでに心が重いのか。

 それは、課長の裏切りが悔しかったからではありません。

 「既に出世競争から大きく脱落し、敗者復活戦のないこの場所で、責任だけを押し付けられる自分」があまりにも情けなく、将来に希望が持てなかったからです。

 イケイケの頃なら跳ね返せた不条理が、希望を失った今の私には、耐えがたい重圧としてのしかかってきたのです。

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数千年前から、人間は同じような裏切りと不条理を繰り返してきました。先人たちがどうやって絶望を乗り越え、自分を保ったのか。その知恵を借りることで、明日の朝、再び会社に向かう勇気が湧いてきます。

辛い夜には「身体に悪いもの」が心の特効薬になる

 辛い夜でしたが、家に帰り、お酒を飲みながら、色々考えていました。

「旅する氷結 レモンコーラアミーゴ」と小魚を食べて、牛丼のネタをチンして食べると美味しかったです。

かめ
かめ

 お酒で身を持ち崩す人、アルコール中毒になる人、牛丼の具等の脂質を摂取しすぎて糖尿病になる人、多々いますが、やはり一般的に身体によくないと言われるものは、辛い時に摂取すると気持ちが落ち着きますね・・・。

みこ
みこ

牛丼の具の脂質で糖尿病になるわけじゃないけどね


すべてを「誤差の範囲」として飲み込んでいく

 JTCという不条理の塊のような組織の中で、私たちはこれからも「詰め腹」を切らされるかもしれません。

しかし、100年後の歴史から見れば、課長の保身も、私の左遷も、すべては「誤差の範囲」です。今夜は美味しいものを食べて、お酒を飲んで、自分を甘やかしましょう。

しぶとく、図太く。明日の朝、また「誤差の範囲」を積み重ねるために。

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