【実録】多肉植物副業で月収764円!40代夫婦が赤字撤退した「稼げない」レッドオーシャン戦略と成功への唯一の道【メルカリ/ラクマ】

40代夫婦の体験談
まとめ

 昇格・昇給の見込みがない40代の中年サラリーマン(かめ)が、せめてものお小遣い稼ぎにと、ネットで見かけた多肉植物の栽培・販売副業に挑戦しました。しかし、結論から申し上げると、この副業は大失敗に終わりました。収入はわずか764円(ラクマでの販売)に対し、費用は約1,000円。結果、236円の赤字で撤退するという苦い経験をしました。

この実体験に基づき、なぜ多肉植物の販売が初心者にとって「稼げない」レッドオーシャンなのか、そして副業として植物販売を成功させるために不可欠な戦略について、詳しく解説します。

多肉植物販売が儲からない理由:利幅の薄さと赤字の内訳

 多肉植物の栽培・販売が副業としての収益に結びつかなかった最大の理由は、利幅が薄い点にあります。

 私が主に取り扱ったのは「ドルフィンネックレス」などの一般品種でした。これらの差別化が難しい商品は、ラクマやメルカリといったフリマサイトでは、他の出品者との価格競争により300円から350円程度での販売が限界でした。

販売利益の現実

 販売利益の現実(350円で売却した場合)

項目金額詳細
売却代金350円ラクマでの平均的な販売価格
手数料△23円プラットフォーム手数料
郵送費△72円第四種普通郵便代(50g以内の場合)
手元に残るお金255円純利益ではありません

 この255円から、もともとの多肉植物本体の購入代金(300円〜400円程度)や、肥料代、鉢代といった経費を差し引く必要があります。

 鉢代・皿代だけでも、一つ当たり約75円(鉢50円、皿25円)かかっており、これを引くと残りはわずか150円程度です。初期投資(土代、水やりチェッカー代、元の植物代)を回収するためには、少なくとも20個以上を販売しなければ元が取れない計算になります。

 しかし、多肉植物の販売は差別化が非常に難しく、最初の数個は売れたものの、その後は300円に値下げしても売れなくなるという現実に直面しました。

かめ
かめ

大量に売却しないと赤字やね・・・。

栽培と初期投資:初心者向けの工夫と費用の詳細

 私は多肉植物を育てるにあたり、「省力化」と「低コスト」を重視しました。

扱った主な品種

<ドルフィンネックレス>

 キク科セルシオ属。葉がイルカのように見える人気品種。室内飼育向きで、驚くほど枝が伸び、増やすのが非常に楽でした。


 <グリーンネックレス>

 グリーンピースのような玉状の葉が連なる。ドルフィンネックレスと同じく屋内飼育向き。


マルバマンネングサ(丸葉万年草)

国内に自生する品種で、暑さ寒さに強く育てやすい

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<ミルクージュ>

 ミルク―ジュ・セダムという多肉植物。寒さに強い。

低コストで抑えた栽培資材

 多肉植物は本体価格が300円〜400円と安価なため、資材も低コスト化が必須です

<植木鉢と受け皿>

 ダイソーで鉢(2つ100円)、水受け皿(4つ100円)を購入し、コストを抑えました

<土と鉢底石>

 ダイソーで各100円で購入。観葉植物用の土で十分育成が可能でした

<固形肥料>

 ホームセンターで900円程度の固形肥料を購入。これはダイソーの水性肥料(差し込むタイプ)も選択肢にある中で、「置いておくだけで2か月もつ」省力化を優先した結果です


<水やりチェッカー>

初心者の強い味方「水やりチェッカー」の活用

植物飼育の素人だった筆者は、水やりのタイミングを見極めるのが難しかったため、水やりチェッカー(Sustee サスティー等)をネットで購入しました。これは土中の水分が十分な場合は青色、水やりのタイミングで白色になる優れもので、このチェッカー通りに水やりを続けた結果、多肉植物は元気に育ちました。このアイテムは、初心者には非常にありがたい一品でした。

 土中の水分が十分な状態。この青色が白色になれば水をあげればよい。 

かめ
かめ

素人の私には相当ありがたい一品でした。

この水やりチェッカー通りに水を上げていれば

写真のとおり、多肉植物は元気に育ちました。


多肉植物の育て方

  ドルフィンネックレス、丸葉万年草が一番繁殖力がありますが、

日の当たらない(ドルフィンネックレス)、日の当たる(丸葉万年草)を窓の側に

置いて、水やりチェッカーの通り水をあげているととても早く育ちます。

 特にドルフィンネックレスはびっくりするほど枝が伸びます。

この伸びた枝を切り取って、土に刺しておくとほとんど同じように育ちます。

かめ
かめ

 どんどん育つから、単に枝を根元から切って

土に刺すだけでかなりの勢いで増えていきます。

増やすのはとても楽。

販売方法と発送のコツ:第四種普通郵便の利用

 栽培した多肉植物は、伸びた枝を根元から切って土に刺すだけで簡単に増やせます。これを3枝×30センチくらいの量で300円程度で売却しました

郵送のポイント

多肉植物のような「栽植の用に供するもの(植物種子、苗など)」の発送には、郵便局の「第四種普通郵便」を利用しました。

<第四種普通郵便のメリット>

通常の郵便物より安価に植物を郵送できる

第四種普通郵便とは(出典:郵便局のHP)

次の郵便物で開封とするもの(蚕種を内容とするもので差出郵便局の承認のもとに密閉したものを含みます。)は、第四種郵便物とします。

  • 植物種子等郵便物
    • 植物種子、苗、苗木、茎もしくは根で栽植の用に供するものなどを内容とするものです。

<梱包材>

 送には牛乳パックやダイソーのお弁当用フードパック(空き容器)を自作して使用。ダイソーのフードパックは安価で便利でおすすめです

 しかし、この安価な郵送手段を使っても、販売価格に対する郵送費の割合が大きく、利益を圧迫していました。

失敗の本質と成功への唯一の道:「差別化」

 多肉植物の栽培・販売が失敗に終わった核心的な理由は、「他の出品者との差別化」ができなかったことです。

 一般品種の多肉植物販売は、すでに多くの出品者が参入している「レッドオーシャン」状態です。この状況で利益を出すには、「大量に販売する」か「高値で売れる商品」を扱うしかありません。

  最終的に学んだ教訓は、観葉植物販売における差別化とは、「斑入り(ふいり)」の植物を扱うことだという点です。

 「斑入り」とは、葉の色が変色した状態を指し、これが高値で取引されています。もし副業で植物販売を目指すなら、一般品種の大量販売ではなく、比較的「斑入り」が作りやすく、高単価が期待できる「クワズイモ」などの生育・販売を検討すべきだったと結論づけています。

 これから多肉植物や観葉植物の販売を副業として検討されている方は、初期投資の安さや増えやすさだけでなく、市場における「希少性」や「差別化」を最優先事項として考慮に入れるべきでしょう。

かめ
かめ

「斑入り」のクワズイモを育てるぞ~。


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