鬱病経験者の住宅ローン借入時の要確認事項

うつ病再発防止に向けたサラリーマン生活

鬱病経験者の私が住宅ローンを借入した際に気を付けておけば良かったなと思う事を記載しています。

 鬱病経験者が住宅ローンを借りづらいと言われる理由等はこちら↓

鬱病経験者は家を購入しづらいって本当?(経験談)
本記事は、住宅ローンの仕組みとなぜ鬱病経験者が家を購入しづらいと言われるかの背景について記載しています。具体的な注意点、...

鬱病がすっかり治っても通院歴には注意!

 鬱病経験者は住宅ローンの借入の際にほぼ条件となる団体信用保険に入りづらくなると理由は上記の記事のとおり。

 銀行からのローンについては、「全然問題がない、すぐに通る」と不動産営業マンに言われて安心していました。

 銀行のローンの仮審査もすぐにOKが出て、本申請ということで書類を記入。団体信用保険の告知欄の記入に差し掛かった時に、鬱病の罹患の有無の欄があり、詳細として「3年」以内に鬱病の「通院」経験がある場合は記載といった内容がありました。

 この通院歴というのがネックで、私は主治医から復職のOKが出て、休職が明けたタイミングから3年間を計算していたのですが、厳密には、復職明けも1年程度は通院(2週間→1か月→3か月と頻度は少なくなっていました)しており、経過観察の通院が完全に終わったタイミングから3年経過後に家の購入(住宅ローンの借入)を検討すべきでした。

不動産営業マンには正直になんでも伝えておこう!

 慌てて、不動産営業マンにその旨を連絡。

不動産営業マン(注1)には、銀行からのローンに向けて、年収や住宅購入する直前の手術については伝えておりましたが、鬱病で通院・休職していた話は、3年以上前という事もあり、また正直、恥ずかしい気持ちもあり話せていませんでした。

注1:厳密には不動産仲介業者ではなく、リノベーション会社の営業マンなのです、本記載ではわかりやすく不動産営業マンとしておきます。戸建てorマンション、新築or中古、23区内or郊外といった家を購入するにあたって悩んだ話は別記事に記載予定です。

 不動産営業マンも「鬱の通院歴ありですか・・・・」と困った様子。ハウスメーカーとは既に仮契約を結んでおり、頭金も2百万円支払っています。こちらの都合でキャンセルした場合は、違約金として頭金2百万円はハウスメーカーから返金されない契約(当然、ハウスメーカーの都合で引渡が困難になった場合は、頭金の2百万円+違約金2百万円が渡されます)です。

 ただ、契約の種類にもよりますが、通常は、銀行から融資が下りなかった場合は、頭金の2百万円は返金される特約があります。またハウスメーカーとの契約において物件引渡(住宅ローンを借りて、そのお金でハウスメーカーへの支払い)の日付は、仮契約から2か月程度(注2)余裕を持たせていたので、2か月以内に住宅ローンを銀行に本申請して、借入ができればよかったので、実質2か月弱程度の時間はありました。

注2:所謂、建売を大量に低価格で立てて、住宅を売りさばくパワービルダー系というハウスメーカーの一部、回転を早めるために、契約書の締結から、契約履行日(ハウスメーカ:物件引き渡し、購入者:自住宅代金の残金(建物代-頭金)の一括支払)までを1か月と設定されている場合もあるので注意してください。

 頭金は、法律では、契約履行日までの間は頭金を「違約金」として契約をキャンセルできる権利です。つまり契約履行日を過ぎると頭金が没収されるということではなく、家の購入代金の支払いを請求されます。

鬱病での通院歴が3年以内にある場合は団信は難しい

 不動産営業マンと相談して、まだ2か月弱程度あるため、一回、鬱病の通院歴が2年以内にありで申請してみようという事になりました。

 生命保険会社から銀行、不動産営業マンを通じて、直近の健康診断書の提出を求められ、健康診断書を提出。こちらから主治医の診断書も提出したほうがよいか問い合わせましたが、それは不要との事。

 結論から言えば、やはり団体信用保険は落ちました。当然、落ちた理由は明確には伝えられませんでしたが、不動産営業マン曰く、やはり、「3年以内」の鬱病の通院歴がネックではとの事。

団体信用保険に落ちた場合の対応は3つ

1 団体信用保険の加入が必須ではない「フラット35」等の住宅ローンを利用する

2 ワイド団信という引受審査基準が緩い「ワイド団信」を活用する

3 このタイミングでの家の購入を諦める

メリットデメリット
1 フラット35等の住宅ローンを利用する団信に加入しないため、鬱病の通院歴は関係なくなる万が一、購入者本人が亡くなった際に、住宅ローンの残債を家族が支払う必要がある            
2 ワイド団信を活用する団信に加入するのと同じ効果(万が一亡くなった場合、ローン残高はなくなる)金利は団信よりも高くなる
3 このタイミングで家の購入を諦める鬱病の最終的な通院から3年経過後に家を購入すれば、団信に加入可能(少なくとも告知義務違反にはならない)①一から家を探す(せっかく見つけた家と土地を手放すことになる)
②銀行からの融資自体が下りないわけではないので、頭金が返金されるかどうかは不明

 私は、「2のワイド団信を利用する」ことにしました。

ワイド団信のデメリット(私の経験談からの具体例)

 私自身、見つけた家を結構気に入っていてこのタイミングで家を購入したかったので、「3 家の購入を諦める」は選択肢からありませんでした。

 フラット35に住宅ローンを借りて、いざというときは会社の福利厚生の一環の生命保険(入社時に告知済(注3)。毎年、掛金・支払金額は変更可能)の掛金を上げて対応、という事も考えました。

 しかし色々考えた結果、最終的には私は、ワイド団信に加入することに決めました。

今から冷静になって考えると、フラット35に入って既存の生命保険の掛金を上げておくのがよかった気もします。理由は、掛金を毎年変更できるので、住宅ローンの残高の減少に合わせて掛金も減額できたからです。

注3:生命保険に関する記事は別記事に掲載予定ですが、鬱やそれ以外の病気に備えるためにも若くて健康なうちに新入社員時代に生命保険に入っておいてよかったです。

 ワイド団信には、鬱の通院歴が過去3年以内にあっても、現時点で通院していない事等も踏まえ、普通に加入できました。いいこと尽くしのようですが、以下のデメリット(私の場合の具体例)も当然ありました。

 金利が当初(通常の団信)よりも+0.3%高くなりました。私の借入金額の場合、月々の支払いの増加は微々たる程度でしたが、ローン期間全て合わせると車一台分くらいの返済額の増加となりました。


鬱病になった経緯等はこちら↓

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