うつ病で休職して復職するまで|会社員の体験と傷病手当金・復職支援

うつ病による休職から復職を考える会社員 【40代の生存戦略】組織の不条理とキャリア再構築

仕事へ行こうとしても体が動かない。

 私が心身の限界を自覚したのは、出勤の準備をしても、どうしても家を出られなくなったときでした。

 それ以前から、眠れない、仕事のことが頭から離れない、職場が近づくと体調が悪くなるといった変化はありました。それでも私は、疲れているだけだと考え、無理を続けていました。

 その後、医療機関を受診し、一定期間仕事を休むことになりました。

 この記事では、うつ病による休職から復職までに私が経験したことと、休職中に知っておきたい傷病手当金や復職支援について紹介します。

※なお、本人・勤務先・関係者のプライバシーを守るため、時期、期間、所属、人物関係、会社の制度などの一部を一般化・変更しています。心身の変化や、休職・復職を通じて感じたことは実体験に基づいています。

仕事へ行こうとしても体が動かなかった

休職前の私は、仕事上の失敗や職場で受けた指摘を、帰宅後も考え続けていました。

 布団に入っても仕事のことが頭から離れず、十分に眠れない状態が続きました。睡眠不足のまま出勤すると集中力が落ち、さらに失敗を恐れるようになります。

やがて、出勤の準備を済ませても家を出られない日がありました。

 頭では「会社へ行かなければならない」と分かっているのに、体が動きません。職場へ連絡することさえ、大きな負担に感じました。

 当時は自分の状態を情けないと思っていました。しかし、今振り返ると、努力や気合いで乗り越えられる段階ではなかったのだと思います。

医療機関を受診して仕事を休むことになった

心身の不調が続いたため、私は医療機関を受診しました。

 診察では、睡眠、食欲、気分、仕事へ向かうときの状態などを伝えました。その後、医師の判断を受け、勤務先へ診断書を提出して仕事を休むことになりました。

 休み始めた直後は、仕事から解放された安心感よりも、会社や同僚へ迷惑をかけたという罪悪感のほうが強くありました。

しかし、休職中に最も大切なのは、急いで元の状態へ戻ることではありません。

まずは医師の指示に従い、睡眠や食事など、生活の基本を少しずつ整える必要があります。

休職中は思うように動けなかった

休職したからといって、すぐに元気になるわけではありませんでした。

 何か有意義なことをしなければならないと思っても、実際には横になって過ごす時間が多くありました。テレビや本の内容が頭に入らず、簡単な判断にも時間がかかることがあります。

調子がよい日に外出できると、「本当は働けるのではないか」と自分を責めることもありました。

 しかし、日常生活の一部ができることと、決められた時間に通勤し、継続して仕事をすることは同じではありません。

休職中に外出できる日があったとしても、それだけで療養が不要とは限りません。

休職中の収入と傷病手当金

休職すると、収入が減ることへの不安が生じます。

 勤務先の就業規則、有給休暇、休職制度、加入している健康保険によって、休職中の収入や利用できる制度は異なります。

 健康保険の被保険者が、業務外の病気やけがによって働けず、給与を受けられないなどの条件を満たした場合、傷病手当金を受給できることがあります。

 協会けんぽの場合、連続する3日間の待期期間を経て、4日目以降の休業日が支給対象となります。1日当たりの支給額は、原則として標準報酬月額を基に計算した金額の3分の2です。

 傷病手当金は厚生年金から支払われるものではなく、健康保険の給付です。また、実際の支給額や支給対象期間は、加入先や給与の支給状況などによって異なります。

 詳しい条件は、勤務先の担当部署や加入している健康保険へ確認してください。

参考:協会けんぽ「傷病手当金」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/injury_and_sickness_allowance/index.html

復職を急ぎたくなった

体調が少しよくなると、今度は早く復職しなければならないという焦りが出てきました。

休職が長くなることへの不安や、同僚からどのように見られるかという心配もありました。

 しかし、自宅である程度生活できるようになったことだけで、通常勤務が可能になったとは限りません。

 復職に当たっては、主治医の意見だけでなく、勤務先の制度に基づく判断や調整が必要になる場合があります。会社によっては、産業医などとの面談や、勤務時間・業務内容を調整する仕組みがあります。

 厚生労働省も、本人、勤務先の担当者、産業保健スタッフ、主治医などが連携し、プライバシーに配慮しながら職場復帰を支援することが重要だとしています。

参考:厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055195_00005.html

復職直後に感じた不安

復職が決まっても、不安がなくなったわけではありません。

 周囲が自分の休職をどう受け止めているのか、以前と同じように働けるのか、再び体調を崩さないかという心配がありました。

 実際に職場へ戻ってみると、周囲の反応を必要以上に想像していた部分もありました。一方で、体力や集中力がすぐには戻らず、疲れやすさを感じることもありました。

 復職直後は、休職前と同じ成果をすぐに出そうとせず、体調の変化を確認しながら働くことが大切です。

職場環境が変わることで楽になった

私の場合、考え方を変えただけで回復したわけではありません。

 仕事の内容や周囲との関係など、働く環境が以前とは変わったことも、仕事を続けやすくなった理由の一つでした。

 メンタルヘルスの問題を、本人の性格や受け止め方だけの問題にすると、必要な職場環境の調整が見過ごされる可能性があります。

 本人が対処法を身につけることも大切ですが、業務量、役割、人間関係、相談体制などを見直すことも重要です。

休職と復職を経験して感じたこと

休職前の私は、会社を休むことを失敗だと考えていました。

 しかし、限界を超えて働き続ければ、回復までにさらに時間がかかる可能性があります。仕事を休むことは、働き続けるために必要な選択になる場合もあります。

私が休職と復職を経験して感じたのは、次の点です。

  • 眠れない状態や身体症状を放置しない
  • 仕事へ行けない自分を責めすぎない
  • 医療機関や相談窓口を早めに利用する
  • 休職制度や傷病手当金の条件を確認する
  • 復職を急がず、主治医や勤務先と相談する
  • 本人の努力だけでなく、職場環境の調整も検討する

休職や復職の経過は人によって異なります。

 私の経験がすべての人に当てはまるわけではありませんが、今まさに仕事へ行けずに悩んでいる人が、一人で自分を責め続けないための参考になれば幸いです。

※この記事は筆者個人の体験と公的機関の公開情報をもとに作成しています。診断や治療については医療機関へ、休職・復職制度については勤務先へ、傷病手当金については加入している健康保険へご確認ください。

コメント

<スクリプト非同期は、データピンホバー="true"データピントール="true"データピンラウンド="true"src="//assets.pinterest.com/js/pinit.js">
タイトルとURLをコピーしました