出世の道が閉ざされる一方、仕事は朝5時半起き、7時~22時まで仕事。
23時頃から持ち帰り残業といった生活を続けていた私。
今後のサラリーマン人生に虚しさを感じつつも、辞める勇気もなく
毎日、何とも言えない気持ちで働いていた際に目にした1冊。
サラリーマン「人生」とあり、すがるような気持ちでパラパラとめくって
見ました。
「左遷されたときには」という文字があり、購入を決定。
「左遷」だけあり、ある程度の地位がある人の話であり、管理職になれない私の
の話そのものではありませんでしたが、心に響く内容もありました。
そんなわけで本書を紹介します。
本書概要
サラリーマン人生 100本ノック。プロとして働くためのトレーニング。
著者は、北澤幸太郎氏。
リクルートで20年以上、働いていこう、日本テレコムや丸善等の役員・執行役員
を経て、現在は東工大で営業戦略・組織等に関する特任教授。
「就職~人事異動~左遷~転職~独立」とサラリーマンの
節目節目に関して例示やそれに対する著者の考え等がまとめられている。
新入社員は、これからのサラリーマン人生の節目の話の予習、
私のような中堅社員は足元の転勤・左遷等の悩みの対策のため、
シルバー社員はサラリーマン生活の振り返り・今後の人生ために
役立つ1冊。
入社・配属における決断
冒頭の「story」(読者にイメージを持ってもらうための例示)は就職活動中の学生。
就職活動などははるか前の話であり、どのような気持ちで行っていたのかもあまり覚えていません。
働くという事はどういうことか、希望通りの配属にならなかった場合は
どう考えるか等への著者の考えが述べられています。
働く事への「思い」・「価値観」の整理が必要とありますが、
これは新入社員・学生だけでなく、本書を貫く、著者からの一貫したメッセージ。
人間関係で悩む際のアドバイスとして「まずは肯定的なものを見つける」
というのは分かってはいるんだけど・・・と正直感じた。
転勤のおける決断
中堅手前の仕事がノリに載った社員の転勤に関するstory。
私は転勤自体は家族を持つ前しかしておらず、手掛けている仕事への熱い思い
もなかったため転勤について悩んだことはありませんでした。
むしろ、一番下っ端(配属時新人だったので)キャラから次の部署(転勤あり)にいくと
中堅キャラで少し偉そうにできる、業務の内容も部署内である程度重要性のある仕事になる
と肯定的に受け止めていました。
そのため、転勤に対する悩みはあまりなく、本章はこういう事もあるんだ~程度
で読み流した章。
環境を変えるチャンス、自分の健康に改めて責任を持つことに気づくいい機会
といったワードはその通りだと思います。
特に転勤直後は、自炊もせず、コンビニ飯が多くなり、太りがちですからね・・・。
人事異動における決断
会社の方針で従来の業務縮小に伴う新しい部署への異動のお話。
storyの主人公は、ある意味栄転・出世の話のため、出世競争から遅れた私とは
真逆ながら、本章は出世競争から遅れたサラリーマンにも響く内容が多々あり。
評価は周囲がするもの、正しさは目的によって変わる
このような言葉は頭ではわかってはいるのですが、改めて文字で読むと
そうだよな・・・と思わざるを得ない言葉。辛い(涙)
仕事か家庭かによる決断
本章のstoryの主人公は女性。
今の時代、男女共働きが当たり前ですが、やはり、仕事か家庭かにつき
深く考えざるを得ないのは女性の方が多いのは現実。
子供の教育において「普通」はリスクとなる時代
役職が上がれば上がるほど一挙手一投足を見られる
これらの言葉は言われてみて、「ハッ」と気づかされ、確かになと納得させられます。
たしかに、
部長の朝一の発言一つで、「今日は部長は機嫌が悪いのかな、
稟議は午後にしようかな」会議を当時の課長とやった覚えが。
単に部長は何も機嫌が悪くなったのですけどね(汗)
左遷されたときの決断
出世競争から遅れてしまい、出世の眼が断たれた私が特に読みたかった章。
ただよく読むと、storyとしては、ある程度、功なり名を挙げた部長が、本部長になれず、
子会社の責任者へと左遷される話でした。
全然、僕の参考にならないじゃん!!
ただその中でなるほどなぁと思った事例を紹介。
役員からすると出世競争を争った部長や本部長クラス(同期かやや後輩)は
やりづらい(ツーカー)ではないので、「若手登用」という名目でさらに若い世代
(役員から見るとライバルではない子飼いの後輩)を登用する傾向にある。
貴方の会社と同じね
その他年上の部下との接し方等についての記載もあり。
私はその年上の部下側なので、気を付けよう。
左遷理由が業績不振等であれば、復活の芽あり(スケープゴートにされたのは社内共有のため)
一方、セクハラ・パワハラなど100%個人の資質による場合は、復活は厳しいとのこと。
セクハラもパワハラもしてないし、
業績評価もそこそこよかったのに
管理職になれなかった私は復活できるのでしょうか・・。
パワハラ通報された人が管理職なってるけど・・・。
転職するときの決断
転職までは踏み切れない私。
以下のような妄想をして気分を落ち着かせることがありますが、
本書に書かれるまでもなく、余裕を持った退職・禍根を残さないというのは大事ですよね。
(妄想劇場)
来月末に退職します。
ただ有給を使用するので、最終出社日は
今週末でお願いします。
私の業務は特段評価されていないので、
後任の方もすぐにできると思いますので。
そんな急に言われても
アワアワ
それではごきげんよう
痛い妄想は妄想の中だから輝くんだよきっと・・・・かめ
独立に至るまでの決断
独立とサラリーマンの違いについて述べられている章。
さすがに私は独立という選択肢はなかったのでさ~と読み飛ばす程度。
独立を本気で考えている人は、独立に絞った著作を読んだ方がよい気もします。
終わりに
冒頭にも記載しましたが、本書はサラリーマン人生の棚卸・振り返りに
抜群の1冊。
新入社員の初期配属にかかる悩みや独立に向けた悩み等は
本書に限らず、もっと専門の記載もあるとは思います。
転勤・家族と仕事・左遷等といった中堅社員に一番のおすすめの本ですね。
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