【書評】本当の知性を身につけるための中国古典

うつ病再発防止に向けたサラリーマン生活

 鳴かず飛ばずの出世競争から脱落した30代サラリーマンの私が、せめて教養を身に着けようと手に取った一冊。

 中国の歴史、古典好きの人は、「あ~こんな話ったな」と復習がてらに、漢文等興味ない人には、読みやすい(一つのテーマは4頁くらい)一冊です。

著者紹介

 著者は守屋淳氏。守屋氏は早稲田大学第一文学部(2006年に廃止。文学部に改編)卒業。大手書店勤務を経て、中国古典(孫子、論語、荘子等)をテーマとした執筆や企業での講演を行う。

本書の構成

 本書は4章構成。

第一章は孔子、孟子、老子等の思想家の言葉・故事成語が中心。所謂、中国の春秋戦国時代の諸子百家(儒学、老荘思想多め)が中心。・・・14つの事例

第二章は王、皇帝等の言葉。古代の舜から高祖劉邦までが中心。後漢以降はあまり登場せず。・・・10の事例

第三章は、宰相、将軍等。主に中国の戦国時代の諸侯に使えた将軍、宰相等が中心。・・・27の事例

第四章は三国志から。第四章は、三国志好きにとってはあ~こんな話あるねといった内容かな。・・・10の事例

感想

 初めにを入れて300頁ながら、事例は61事例。つまり一つの事例につき4頁くらいの照会。

 一つの事例の背景・結果、著者の感想、教訓等が記載されています。

 通勤・通学の電車の中で、ながら読みもできるため、便利。事例によっては現代のサラリーマン社会ではこういうことですねといった解説もあり、自分事として読み進めることができる点もありがたい。

 私は中国の古典が好きなので、だいたいは知っていた内容でしたが、それでも思い出したり、著者はこういう風に受け取っているんだといった楽しみ方ができました。

 中国の歴史・古典にあまり興味がない人にも読みやすく、コンパクトにまとめてあるので、お勧めです。

<思わずお酒を飲みながらtweetしてしまった内容>

三国志の冒頭に出てくる肉屋大将軍の「可進」の孫の「何晏」が司馬懿のクーデターで失脚させられるなんて、三国志はよくできた話ですね。

コメント

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