【書評】職場の理不尽 めげないヒント45/石原壮一郎 岸良裕司

うつ病再発防止に向けたサラリーマン生活
書評

朝日新聞beで2011年~2012年にかけて連載されていた「職場の理不尽」をまとめた1冊。

 理不尽な職場に苦しむ投稿者に対し、「大人養成講座」、「会社図鑑!」等の著者である「石原壮一郎」氏と「木を見て森を見る」といった「全体最適の問題解決入門」の著者である「岸良裕司」氏が軽快に回答するコラム集。

こんな人、ちょっと読んでみる?

「それっておかしくない?」

 新入社員や新しい会社に転職した人、新しい部署に異動になり、4月から1か月たち、「新しい職場」のルール・暗黙の了解も概ね理解してきたものの、疑問を持ち始めた人におすすめ。

かめ
かめ

まさしく、今の私向けに書かれたような1冊。

所用時間

ページ数

 全体で190頁弱であり、私は1時間半程度でさ~と読めました。

 朝日新聞掲載のコラムをまとめた本のため、読者からの投稿→回答といった流れになっており、一つのコラムはせいぜい4頁程度。そのため、通勤電車の中で、流し読みも可能です。

かめ
かめ

内容的にもコラムが元となっているだけあって、

軽いタッチで、深刻さ、読んでいて疲れるような重い

話は少ないです。

よかった点、ものたりなかった点

頭からっぽでOK

 様々な職場の理不尽があり、「うちの会社でもあるある~」といった内容もあれば、「こんな恐ろしい(面白い)職場があるんや」と頭を空っぽにして読むことができます。

 あるある系は、苦しんでいるのは私だけではないんだなとほっとしますし、「こんな職場あるんや」系は、読み進めていて、「クスっ」と笑える話もあります。

 第三者目線で、投稿者の悩みを見ることができるので、「そこまで気にしなくても」といった感想も出てきますが、まさしく、自分自身の悩みも第三者からするとその程度の軽い悩みなんだなと改めて認識することができ、晴れ晴れとした気分になることも。

病みすぎている人におすすめできない

 コラムということもあり、回答は、その問題・課題を本質的に解決するような回答は少なく、「気の持ちよう」、「目線を変えれば前向きなれますよ」といったものが多く、本当に悩んでいる人・病気になりそうな人が、藁をもつかむ思いで購入すると肩透かしにあうと思います。

かめ
かめ

うつが寛解している今の私だとおもしろ~いといって

読めますが、うつになる直前に読むと、軽くおもしろく書いている内容が

逆に辛くなるかも。

本書の理不尽の類型

  • 上司が理不尽
  • 自らの評価が不当
  • 女性目線での理不尽
  • 社長が理不尽
  • 困った同僚たち
  • ブラックな職場

まとめ

 新しい職場おかしいな~、変だな~と少しずつ疑問に持ち始めた人が、軽い気持ちで、「うちの職場にもいる/あるある~」と気分転換に読むには抜群の1冊。

読むのに向かない人

 一方、もう病気になりそう、耐えられないという人は肩透かしを食らう可能性があるので、そのような人には向かないと思います。

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