【体験談】子供の発達障害の祖父母への説明方法と反省

ASD(アスペルガー症候群)
こんな人に見て欲しい・概要

 子供がASD(自閉症スペクトラム症)に診断され、実両親にどのように伝えるか、そもそも伝えるべきかを悩んでいる方。

 私の体験談(失敗談)とその失敗を受けて考えたことが参考になればと思い記載しています。

 

我が家の状況

長女がASD(知的障害を伴わない自閉症スペクトラム症)と診断。

きっかけは、長女が普段使っていない外のトイレの音を異常に怖がり、家や幼稚園、その他行き慣れている場所以外のトイレに行けず、相談した結果、判明。

 発達障害と診断され、療育施設を探している際に、児童精神科の主治医の先生から精神障碍者手帳の申請について連絡を受け、両親(長女から見れば祖父母)にも話さないといけないなと考え始めました。

 なお、私(父)の実両親、義両親ともに長女が幼稚園年長になっても、初めて行く場所のトイレに行けないことは知っていますし怖がる現場も見ています。

実両親への伝え方をどうするか(電話?or対面?)⇒私は電話で伝えました)

 夫婦が双方の実両親にそれぞれ伝えようということになり、私(父)は私の実両親へ伝えることに。

 双方の両親とも相当の遠距離に住んでおり、電話で伝えるか、帰省した際に伝えるかが第一の悩み。

 妻は、義両親との関係もあり、帰省した際、義両親が長女の言動を見て少しおかしいなと感じた際に伝えるとの事。

 私は両親にどのように伝えるか悩みました。私の両親は心配性で伝えると色々と口を出してきそうな雰囲気が満々だったからです。

 ネットで「ASD 両親 伝え方」、「ASD、祖父母 伝え方」等と検索してもあまりうまくヒットせず。

 色々悩んだ末、別件で電話する機会があったので、その際に伝えることに。

実母に長女の発達障害を伝えた結果

どのように伝えたか(伝える順序)

 事実を淡々と伝えた後、夫婦として考えた結果(今後の対応)を報告するという事を基本にまずは置きました。

 私の実母は色々アドバイス等をしてくる性格なので、アドバイス・助けが欲しいわけではなく、夫婦としての考えは決まっている事、あくまで「報告」であることに力点を置いて説明しようと実母に電話。

 最初は長女のトイレ問題の状況(私か妻がトイレに座って、音が鳴っても大丈夫ということを見せる、さらにトイレができたらガチャガチャ制度を導入。初めて行く場所でも3割程度はなんとかできる)を伝えました。

 その後で、トイレ問題を色々な施設に相談し、結果として児童精神科に案内され、そこで知的障害を伴わない自閉症スペクトラムと診断されたこと、療育施設を探している事を説明。

 最後に児童精神科の先生から精神障害三級の申請を勧められたことをまずは事実を伝えました。

 そのうえで、夫婦として話し合った結果、知的障害は伴わないので、小学校の普通学級に進級させること、コミュニケーション能力等をつけるためにも療育施設には通わせること、助けが必要ではなく、報告であることを最後に伝えました。

孫が自閉症スペクトラムという事実を受け入れられない実母

 いきなりこのようなことを電話で伝えられ、やはりショックだったようで、なかなか孫が自閉症スペクトラムという事実を受け入れられない実母。

 発達障害といっても昔は少し変わった人が最近は発達障害と診断されているだけではないのか、精神障碍者手帳を取得する必要はないのかと繰り返す実母。

 確かに発達障害の診断は難しく、何でもかんでも発達障害と診断する(誤診)等も世の中にはあるようです。

 ただ精神障碍者手帳の取得は難しく、精神障碍者手帳の取得を勧められるという事はそういう事だと伝えても聞く耳を持たない実母。

病院を変更して再度受診した方がいい、この病院、この先生は有名と再診断を勧められる

 どうしても孫が自閉症スペクトラムという事を受け入れられず、その児童精神科の先生は有名なのか、誤診ではないのかと言われました。

 ネットで調べたであろう発達障害に関する有名な先生・病院での再診を勧めてくる実母。

 児童精神科はそもそも病院が少なく、初診まで相当時間がかかる、初診を受け付けていない病院も多数ある旨説明。

 たとえ、オピニオンショッピングをして、長女が自閉症スペクトラムではない、定型発達だと診断してくれる病院があったところで、長女の状況は変わらないため、何かしらの支援、フォローが必要。

 そのためには自閉症スペクトラムの専門の児童精神科の先生の助けがいること、今後の就職等も考えると精神障碍者手帳の取得も必要であることを説明しても、なかなか伝わらないもどかしさ、苛立ち、怒りばかりが募ってきます。

発達障害・精神障害に対する世代の価値観の違いを受け入れるしかない

 もっとしっかりした有名な病院・医者の再診を受けて、本当に発達障害かを見てもらうべきだという実母。

 例え、発達障害でないと診断されても長女の状況は変わらず、長女が今後、コミュニケーション等での弊害(いじめ、就職)に備え、療育施設や小学校との連携等のためにも、長女が発達障害である前提で今後の長女の人生を考える、できることはしたいという私。

 電話は平行線のまま。

 実母からは「まるで●●ちゃんが発達障害である方がいいみたいに聞こえる」とまで言われる始末。

 発達障害でなければ、単に少し変わった人として普通に生きていけばいい。トイレ問題等の個別問題は個別問題として徐々に対応していけばよく、発達障害や精神障碍者といったレッテルを貼る必要はないという実母。

 ただ、正直、長女が発達障害と診断されて少しほっとしたのも事実。

 ただこれは子供が発達障害と知らずに、色々苦労したことのある人ならわかってくれる感覚だと思います。

 繰り返し、なにか実両親に対して支援や助けが欲しいのではなく、事実の報告だと伝え、電話を切りました。

 電話が終わると精神的にとても疲れ、理解してくれない実母への怒り、悲しさ、虚しさが溢れました。

 ただ、冷静になって考えると実母も長女の事を真剣に考え、色々良かれと思ってアドバイスをしてくれたのは事実。

 現在の60代以上の方は発達障害という言葉もそれほど知らず、発達障害に対する価値観の違いなのだろうと受け入れるしかないのかなと最終的には考えました。

後日談(実母と再会話)

 改めて後日、実母と電話をし、我々夫婦の考えを伝え、何か支援が必要であれば支援するし、まずは応援するということになりました。

長女の発達障害を実母に伝えた反省点と考察

知的障害を伴わない自閉症スペクトラム等の発達障害はぱっと見た感じでは障害を持っている子という事がわかりづらい。

 そのため、普段接しない人からすると障害を持っていることがわからず(わかりづらく)、電話で伝えたのは失敗だったかなと感じました。

 年を取った両親に(両親から見て)孫が発達障害という事を伝えることの是非も考えさせられました。

 おそらく同居や近隣に居住し普段から接しておらず帰省の際に少し過ごすだけでは、変わっているなと感じても、発達障害といことまではおそらく気づかないと思われます。

 あえてそこで伝える必要性、そして理解を求める必要性があるのかなと感じました。

 そして、発達障害という障害は、特に世代間の受け止め方、認識が違うため、理解を求めるという姿勢は諦めて、理解して貰えれば儲けもの程度のスタンスで臨むのがよいのかなと改めて感じました。

 

 

 

 

 

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