世界から飢餓を減らした男の悲しい最後

40代夫婦の体験談

  第一次世界大戦の開設のyou tube動画が面白い。

  浸透戦術といった戦術的な話もあれば、当時の大国同士の駆け引き(グレートゲーム)のような話、民族問題等、様々なyou tube動画があります。

 戦闘機や戦車が歴史上初めて戦場に投入された、塹壕戦で従来のライフル銃よりもサブマシンガンが重宝され、その後の自動小銃に繋がったといった兵器や武器に注目した動画も楽しいです。

 戦車や飛行機が戦場に本格的に初めて投入されたという文脈の中で、必ず記載されるのが、化学兵器、もっといえば「毒ガス」だと思います。 

 毒ガスについて調べてみると結構、悲しい話が。

 毒ガスを戦場で初めて使ったのはドイツ軍(すぐにイギリス、フランスも使うので、一概にドイツが悪いといった事ではないです)なのですが、ドイツにて毒ガスを開発したのが、「フリッツ・ハーバー」という「ユダヤ系」のドイツ人でした。 

 毒ガスを開発するなん「悪魔の化学者だ」と思われがちですが・・・。

 このハーバー博士は、「空気中の窒素からアンモニアを合成する方法である「ハーバー・ボッシュ法」の生みの親(というか、ハーバー・ボッシュ法の「ハーバー」がこのフリッツ・ハーバーさん)。 

 ハーバーボッシュ法は当時、「水と石炭と空気からパンを作る方法」と言われました。

 端的にいえば、穀物の生産に必要な肥料(窒素)を人工的に作り出す方法であり、人類の歴史をかなり大幅に変えることとなりました。 

 従来は、農地の単位面積当たりの収穫量は、限界があり、農業はまさしく自然に左右される産業であり、飢餓等が日常的にあったようです。 

 このハーバー・ボッシュ法により空気から窒素を人為的に合成ができるようになり、化学肥料を大量生産できるようになってから、単位面積あたりの収穫量は大幅に増加し、(少なくとも先進国では)飢餓は歴史上のイベントとなりました。 

 このような人類を飢餓から救ったフリッツ・ハーバーは、(どこまでが本音かはわかりませんが)、「愛する祖国であるドイツの若者を戦場で殺さないために毒ガスを開発した」といっています。

 果たしてそのとおりだったのかは今となってはわかりません

 ただフリッツ・ハーバー博士はこの20年程度後に、愛する祖国であるドイツに、「ユダヤ系ドイツ人」であるために居づらくなり、結局は、ドイツを去ることになります。そして毒ガスはユダヤ人の虐殺に使用されました。


 歴史とはなんとも皮肉なものだなと思いました。


 なお、ヒトラーは、第一次世界大戦で、義勇軍としてドイツ軍(厳密にいえば大ドイツ帝国内のバイエルン王国軍)に参加し、敵軍の「マスタードガス(毒ガス)」によって負傷しています。

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